現実にある建物やオブジェクトを3Dスキャナーでスキャンすると点群データというデータとして形状を保存する。というのはこのブログでも何度かご紹介してきました。
以前の記事ではCADを中心としたソフトウェアの紹介をしましたが、メタバースの広がりもありCAD以外でも点群データへの需要が増えています。
今回はCADだけでなくメタバースや映像業界で利用されているソフトについても解説したいと思います。
点群データはどんな用途で利用されている?
点群データの用途例
・CAD
・ゲーム
・メタバース
・VFX
点群データは物体の立体的な形状に関するデータなので、CADや3Dソフトといった3Dを扱えるソフトウェアで利用できます。
土木・建築業界ではICT活用工事のために3DCADとしての需要が高く、メタバース業界ではバーチャル空間上に再現するオブジェクトとして活用されています。
また、映像業界では点群データを利用したCG合成やプロジェクトマッピングといった活用もあります。
点群データを扱える主なソフトウェア
Civil 3D
ライカジオシステムズが開発している点群処理ソフトウェアです。
3Dスキャナーのメーカーなだけあり、3Dスキャナーからのデータの処理で強みを発揮します。
点群データの合成から出力までをこのソフト1つでできるので作業の効率化に役立つでしょう。
Cyclone
Autodeskが開発しているソフトウェアです。BIMにも対応しており、施工管理などでも役立つオールマイティ性能を持ちます。
Unreal Engine
Epic Gamesが開発しているゲームエンジンです。ゲームエンジンの名の通り、ゲーム開発用のソフトとして開発がスタートしました。
3Dの扱いに長けていることや高度な物理演算システムを搭載していることから、近年では物理シミュレーターとしての利用も盛んです。
点群データをつかってリアルなグラフィックを制作できます。
Unity
Unityが開発しているゲームエンジンです。Unreal Engineと同じくゲーム開発向けとして開発がスタートしましたが、近年ではメタバースへの対応にも力を入れています。
モバイル向けのシェアが高く、日本語の解説も多いのが特徴です。
Blender
オープンソースソフトウェアとして無料で公開されている3Dソフトです。
無料でありながら非常に多機能でプロの利用者も増えています。
3Dモデリングからレンダリングまでこのソフト1つで可能です。
点群データを取り込んでフォトリアルなレンダリングといった利用法もあります。
Maya
Autocadを開発しているAutoDeskが開発している3DCGソフトウェアです。
プロ向けのソフトウェアとして非常に高いシェアを持っており、多くの愛用者がいます。
Houdini
プロシージャルというモデリングに特化した3DCGソフトウェアです。
複雑な地形の自動生成などが可能なので、注目されているソフトウェアです。
まとめ
今回ご紹介したように点群データを扱えるソフトは数多くあります。
CAD、ゲーム開発、メタバースなど自分の需要に合わせた適切なソフトを選ぶことが大切です。
CADやBIM用ソフトウェアについては以前の記事で詳しくご紹介しているのでよろしければそちらの記事もご覧ください。
コメント